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労働ダンピング―雇用の多様化の果てに
久しぶりに、いろいろと考えさせられる本を読みました。
【内容】
非正規雇用労働者(=パートタイマー・派遣労働者)の急増と、彼らの置かれている立場などについて、詳細に記載。社会が彼らを「商品」として取引を行い、ダンピングの対象となっている日本社会のロジックなどについて触れてあります。詳しくはアマゾンなどで見てください。
【感想】
ホワイトカラー・エグゼンプションなどの言葉が飛び交っていて、日本の労働環境に興味があったので読んでみました。
ホワイトカラー・エグゼンプションが導入されると、彼ら非正規雇用者の置かれる立場はさらに悪化し(正社員の仕事量激増→非正規雇用労働者はカットの図式は100%だと思っていますので)、先行きの見えない生活を余儀なくされる方が増えるのは間違いないのかなと・・。
ただ、この手の本だと、法律や企業の実態を述べて、理想的な解決案が書かれているものの、それを実行した場合に発生する不具合などにはあまり触れられないのが常かなーとも思っています。実際問題、パートタイマーや派遣社員の待遇を改善することは必要だとは思いますが、それらを行えば商品価格なども跳ね上がってしまいます。「企業努力=結果的に価格ダンピングが常」の現状だとなかなか解決には向かないのかなーと思ってしまいます。また、本書において、一例をあげ、制度全体を否定するような記述もあり、著者のスタンス(本書はおもいきり労働者寄り。あたりまえですが・・)を理解して読み進める必要があるかと思います。
自分の周りのことだけで考えると、職場には正規雇用(社員)と派遣とパートって具合に3種類の働き手がいますが、本書で語られている程の悲惨な状況にはなっていないようです。事務的な仕事が多いことと、数字を叩き出す必要がある業務に派遣・パートを充てていないからかもしれませんね。
本書を読んで、ホワイトカラー・エグゼンプション導入が日本の雇用実態に相当なインパクトをあたえるのは間違いないとは思っていましたが、その導入は、社会を良い方向へは向けず、再び負の連鎖が始まってしまう加速剤としてのみ、機能してしまうのではないかという思いを強く持つようになりました。
最後に、派遣・パートといった雇用形態の方が本書を読むと全く違う感想・イメージになるかと思います。諸々の法律を知る上でも、本書は始めに読む一冊としては良いかと思われます。
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